2020/09/29

半沢直樹と権力構造についての考察

こんにちは。

 

ここ数日、秋らしい穏やかな天候が続いていますね。

冬が来る前に、コロナと酷暑の疲れやストレスを癒しておきたいものです。

 

さて、今回は初めて、テレビコンテンツから得た考察を共有したいと思います。

流行りものを取り上げることに若干の抵抗を感じますが、

あの「半沢直樹」の生き方について、考えてみました。

 

最終回まで息もつかせぬ展開に、多くの方が毎回の視聴を楽しみにされていたのではないと思います。

私もその一人でした。

 

ここで、多くのファンがいるであろうことを知りながら、私が主人公に感じ続けた違和感をこれからシェアしたいと思います。

 

もちろん、これがあくまでテレビドラマであり、フィクションであるということを前提にお話を進めます。

 

 

『半沢直樹』ファンとしての違和感

 

個人的に、主人公にたいして感じたいくつかの違和感を整理したところ、主に2つの点に絞られるのかなと思いました。

 

・極端なまでの権力嫌い

 

・結局今のところ、誰も救っていない

 

というものです。

 

 

では、ひとつずつ考察していきます。

 

「極端なまでの権力嫌い」

 

時代は奇しくもコロナ禍。

 

私たちの身の回りの環境が激変し、不安しか見えない。

権力の象徴である政府は、どこか的外れな政策ばかり打つ。

思うように外にも出られない、

会いたい人にも会えない。

 

こうして、多くの人たちがこれまでとは異なる種類のストレスを味わっているさなかに、

このドラマは始まりましたね。

 

深刻なストレスを抱えた私たちの気持ちを、まるで代弁するかのような主人公。

現実的には「そうしたい」と思っていても、まずできないことを、次々とやってのけます。

 

そんな主人公の姿に、私たちは胸のすくような思いを、いつも以上に味わうことができたのではないでしょうか。

そして、彼の折れない心、ブレない行動に、現状の苦しさのハケを求め、主人公はそれに応え続けてくれました。

 

つまり、現状からの「反動」をこれほど見事に引き受けたコンテンツは、他にはなかったように思います。

今の社会のストレスの受け皿となった、このドラマやスタッフの存在意義は、ものすごく高いですね。

 

ただ、
私は個人的に、そのあたりから一つめの違和感を持ってしまいました。

 

回を追うごとに、主人公の言動が、組織人として常軌を逸したレベルになっていくからです。

 

彼は、頭取を信頼し、また尊敬しているという主旨を口にしています。

しかし、彼がやることなすことはことごとく、

自分が尊敬する頭取その人を追い詰めていく結果になっていくではありませんか...

 

彼の正義感はすごいです。

「銀行を救いたい」

「がんばっている庶民の暮らしに貢献したい」

彼はそう口にします。

 

それなら、彼の行動はいささか的外れになるのではないでしょうか。

尊敬する頭取を追い詰めて、銀行の機能を不全に陥らせることが、はたして銀行を救い、庶民の暮らしに貢献することになるでしょうか?

 

過去の過ちをすべて白日の下にさらし、

銀行にミソギをさせないと、

本当にその目的は果たせなかったのでしょうか?

 

もちろん、過ちは正すべきだし、あの銀行は自浄作用がもはや機能しなくなっていたのは事実だと思います。

が、「頭取辞めちゃったら、元も子もないんじゃない?」と思ってしまったのです。

 

以前から「行内融和」を唱えている頭取。

なんで、そんなトップを、辞職するほど追い込んでしまうの?

 

これは、完全に「戦術ミス」だと思ったしだいです。

自身の野性的な勘と、凄まじいまでの行動力、そして、見事なまでに優秀なサポーターを過信していたのでしょう。

 

残念なのは、そのサポーターの誰もが、「お前、目指してる方向は正しいんだけど、やり方が間違ってるよ」と言ってくれなかったことです。

 

目的、戦略、戦術の3つのバランスが、どうやら崩れてしまった。

それに誰も気づかなかったのではないか、と。

 

勝手な考察ですが、おそらく主人公は少年時代に味わった銀行からの仕打ちが骨の髄までしみわたっているのか、
大義を掲げながらも、「権力」を匂わす存在が現れたとたん、ほぼ反射的に反発をしてしまうのではないのかな、と思いました。

 

 

「結局今のところ、誰も救っていない」

 

主人公は、今のところ、誰も救えていません。

救われたのは、ドラマを見ている間の、私たちの気持ちだけだったのはないかと…

 

救ったどころか、じつに多くの人に迷惑をかけてしまったのではないでしょうか。

一例を見ても、

 

・最大のライバルである、「超一流バンカー」と言われた大和田常務の辞任

・あろうことか、「行内融和」を推し進める最大の力を持っていた、中野渡頭取の辞職

・社会にもっとも影響力を持っていたであろう白井大臣の離党(幹事長の秘書の辞職もあった)

・彼のサポーターたちを危機的な立場に追い詰めたこと

・愛妻の「稼ぎ頭になる」宣言というプレッシャー

 

厳しい見方をすれば、半沢直樹が思い描く「成功のストーリー」に、誰もかれもを巻き込み、

最後に気持ちが良くなっていたのは、彼一人だけだった…

とも言えなくないかと。

 

不正を暴くのは、とても気持ちの良いことです。

 

しかし、「その後どうすんだ?」ということの方が100倍も大事なのです。

 

その算段が、主人公にあったようには思えません。

 

実際、さっさと自分も退職願を提出してましたから。

「え?ここまで混乱させておいて、自分はケツまくるの?」

思わず突っ込んでしまいました。

 

 

そして、中野渡頭取から託された「行内融和」。

 

しかし、主人公は今まだ「次長」…

銀行でいえば、まだ「小僧」です。

 

そんな彼が「頭取を目指す」と言っています。

恐らく順調にいっても、15年くらいかかるのではないでしょうか。

 

企業内の混乱を収めるのは、当たり前ですがトップの仕事です。

 

彼は多くの功績を挙げましたが、もっともやってはいけない「禁じ手」をやってしまったように思います。

 

組織を混乱に陥れて、自分はトップができない。

つまり、権力がないからその責任をとることができない。

ということです。

 

これが、私がのめり込みながらも、感じてしまった違和感です。

 

彼は、目的に沿った行動をとる際に、
よくよく「誰がこの状況を救えるのか?」というシンプルな権力構造を、
冷静に分析しておくべきだったのではないでしょうか。

 

 

しかしです。

最終回、そんな違和感は、CM前のテロップで、納得に変わっていったのです。

 

そのテロップには、

「悪徳政治家」「クソ上司」に1000倍返しなるか?

というような言葉が映っていました。

 

なるほど。と思いました。

これはいわゆる「時代劇」だったんだな、と。

 

悪代官とそれに取り入る商人を、

刀の代わりに地位を奪うことで、

見る者の胸をスカッとさせる、

現代版時代劇なんだと。

 

というわけで、こんなところまで考察をさせてくれた「半沢直樹」は

あらためてすごいコンテンツだったんだな、と思います。

それだけ私も夢中で見ていたんです(笑)

 

 

今回は、ここまでにしたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

大いなる欠点を持つことは、

偉人たちのみに限られる。

 

 

2020/09/21

企業風土は「上司のマネ」で作られている

こんにちは。

多くの方が連休明けを迎えられていると思います。
東京はようやくナントカキャンペーンの対象になり、この夏のストレスを発散すべく、各地では多くの観光客でにぎわったようです。

 

ただ、その一方で、都市だろうと地方だろうとそんな事情とは関係なく、リスクと背中合わせで働き続けるエッセンシャルワーカーの皆さんに、あまりスポットが当たらなくなっているのが少し残念です。

かくいう私も、熱海の保養所で仕事や創作活動をしている身ですが、あらためて、こうした方々に心からの敬意と感謝を述べたいと思います。

 

 

さて今回は、企業風土改革を専門とする私が、
すごく簡単に「企業風土とは何か?」を説明できないか
と、考えた内容を共有したいと思います。

 

私なりに「そういうことかもしれない」との思いにいたったきっかけは、
当社の保養所からすぐのところにある海浜公園で、ボンヤリ釣りをしていたときのことでした。
この日はたまたま息子たちを連れてやってきていたのですが、そこで、次男がブツブツと文句を言っているのです。
聞いてみれば、釣り客のマナーの悪さについて、でした。

 

子供は身近な大人のマネをする

「いい歳した大人が、自分が持ち込んだ釣り糸とかビール缶を、そのまま置いていくなんて信じられない」とのことです。
そんなこと気にも留めず、淡々と釣りに興じる長男とは違い、彼の正義感はかなり強く、
「中二の俺ですら、持ってきたものは全部持ち帰ってるのに」と怒り心頭。

 

ふだんから私は、子供は身近な大人のマネをする、と思ってきました。
ですので、自分なりに子供たちにマネされても恥ずかしくないような振る舞いを、できるかぎり心がけています。

マナーの悪い大人はいっぱいいますが、誰も「自分が後世に対して恥ずかしいことをしている」とは思うことはないのでしょう。

 

しかし、この原理はマナーに限ったことではない気がしました。
さらに発展して考えるべき余地があります。

部下も上司のマネをする?

それは、「部下も、上司のマネをする」ということも言えるのではないかと。いえ、きっとそうに違いありません。

企業風土を説明するとき、私は「システムコンテクスト」という言葉をよく使います。

コンテクストとは「文脈」です。
企業にとって、目に見える成果を決める、目に見えないものすべてが、このコンテクストに含まれています。
目に見える成果とは、なにも業績や従業員数、賞与ばかりではありません。
事故、不祥事など、企業にとっては「問題」とされるものも、すべて
成果です。

そうした成果を、間接的、直接的につくる「ふだんは目に見えない要素」が、企業風土となっています。
目に見えないものではありますが、感じることはできています。
それは例えば、
・社是や企業理念
・職場のパワーバランス
・個々のモチベーション
・エンゲージメント
・ローカルルール
・個々の好み、信念、価値観
・暗黙のルールや独自の共通言語

 

などなど、普段は気に留めることはあまりないようなものです。

 

しかし、こうしたさまざまな目に見えない要素が絡み合って、企業風土を形成し、それが要因となって企業の成果を決定づけます。

 

つまり、企業風土と企業業績は密接に関係しており、
それらの遠因となっているのが、普段私たちが感じている風土の構成要素なのです。

 

新入社員や中途入社員がまず洗礼を受けるのは、この「一見わけのわからない独特の風土」です。
どんな雰囲気のときに、どんな言葉使われ、どんなパワーバランスやレポートラインでチームの動くのか、というコンテクストに慣れることが優先されます。

 

それを無視して成果を挙げたとしても、多くの日本企業では「よそ者がたまたまうまくいった」としか見られません。
実際、転職の多い私も、過去務めた企業で、そんな目で見られていたのを実感していました。

つまり、その企業の独特の風土に、良かれ悪かれ「染まって」しまわないかぎり、本当の意味では、歓迎されないのです。

コンテクストとは、「私たちが受け入れ、使っている言葉や行為」

では、ふだんは目に見えることがなく、でも確実に感じていることができているコンテクストは、もっと言えば、

 

「私たちが受け入れ、使っている言葉や行為」

 

と言えます。

 

何げなく発している、その一言が、企業風土を作っていると思っても良いと思います。
私も含め多くの人は、自分の口から出てくる言葉の重みを、深くは考えないで使っていると思います。

ここで、最初の考察に行き当たったわけです。

つまり、部下は、上司のマネをするのです。
それが風土を形成するのです。風土が成果をつくるのです。

いかがでしょうか?

 

企業にはそれぞれ、崇高な理念やミッションがあります。
それらはなにも、思いつきや流行りで作られたモノではないでしょう。

会社はこうあってほしい。
社員はこうあってほしい。
そうすれば、企業として社会に貢献し、利益をあげつづけていける。

そういう思いがあって、作られているわけです。

 

しかし、いったいどれほどの人が、忙しい日常でそれらを意識しているでしょうか。
会社全体がハラスメント、メンタルヘルスなどに振り舞わされる日常が、現実に近いのではないでしょうか。

 

目の前の現実にばかり目がいくのは、ある意味仕方のないことかもしれません。

 

しかし、エグゼクティブ、マネージャーである自分が図らずも、その悪しき風土の一端を担ってしまっていたとしたら…

最初はピュアな新入社員や中途入社員たちが、いつの間にか「慣性」に流されるように染まるのは、その「一言」のせいだとしたら…

 

それはつまり、無意識から、いや無自覚から発する、不用意なそのひとことの積み重ねなのです。

部下は上司のマネをする。
そして、いつの間にかそれが組織のコンテクストになる。
コンテクストが風土を形成し、成果を決める。

その一言を吟味する

風土改革とは、究極をいえば「その一言を吟味する」ところから始まる取り組みとも言えます。

企業風土は「上司のマネ」で作られている

 

自分の口からでる言葉に、よくよく注意を払ってみたいものです。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

わずかな言葉で
多くを理解させるのが、
大人の特質であるなら、

小人はこれとは逆に、
実に多くの言葉をしゃべりたてながら、
相手に何一つ伝えないという
天与の才能を持っている。

2020/09/14

リモワク時代のコミュニケーション・ランキング

こんにちは。

 

今回のコラムは、熱海の保養所で書いています。

コロナが拡大するずいぶん以前から、私はあまり出社はしないで仕事をしていましたが、

今回こうして、窓の向こうに海を眺めながら仕事ができるようになったことは、

時代が本当に変わりつつあることを実感してしまいます。

 

そして、いまやどんな企業でも、リモートワーク(以下、リモワク)への部分的、あるいは完全なる移行を推し進めていますね。

それにともない、これまでなんとなくずるずると先送りしていた働き方改革が、一気に進んでいるようにも思います。

 

また同時に、世の中には、「リモートハラスメント」(リモハラ)なるものが取りざたされています。

リモワク中に行われるハラスメントのことを言うようですね。

 

そんな状況を反映してか、最近よくこんな質問を受けます。

「部下とのコミュニケーションが取りづらい。どんな方法が良いのか?」と。

 

ふだんのように部下の様子がわからず、どんな風に関わったら良いのか迷っている上司の方は多いと思います。

 

コミュニケーションを取ることは大切なのはわかっているが、なんとなく取りづらく、そのまま半分放置してしまっている。

こんな方々も少なくないようです。

 

しかし、こんな例もあります。

例えば当社なのですが、リモワクに完全移行後、社内コミュニケーションはむしろ増えています。

コミュニケーションの機会を、意図的に増やしているからです。

移行前に比べ、明らかに双方の様子が、齟齬なく把握できています。

 

では、当社での試みも含め、

「リモワク時代の効果的なコミュニケーション手段」について、勝手にランキングをつけましたので、共有したいと思います。

 

リモワク時代のコミュニケーション手段ランキング

 

1位:対面

2位:ビデオ通話

3位:電話

4位:チャット

5位:メール

 

各手段について解説する前に、まず、リモワク時代のコミュニケーションが、何を目的にしているのかについて触れます。

ここでいうコミュニケーションとは、

 

相互理解を深めるための、じゅうぶんな質・量の情報が共有される

 

という目的です。

 

相手についての情報の手がかりが多いランキング、といった感じです。

 

 

まず、1位から簡単に解説します。

 

ん?リモワクなのに、1位に「対面」?

と思う方もいるでしょう。

 

リモワク時代といっても、例えば週に1度、月に1度は出社をするのではないでしょうか。そのときに、チームメンバーを久々に顔を合わせるということになりますね。

あるいは、チームメンバー全員はそろわないけど、半分くらいずつに分けて出社し、顔を合わせるといった企業もいらっしゃいます。

 

結論として、対面に勝るコミュニケーション手段はありません。

 

時代が変わったとはいえ、私たちは相手を知るためには、

言葉そのものだけでなく、表情、声色、息遣い、しぐさ、など、

すべての感覚を無意識に総動員して感じ取るようにできています。

 

中には、メールの下手な上司もいます。

空気を読まないチャットで、周りを凍りつかせたり、失笑を買ったりする上司もいます。

 

ですから、リモワク時代こそ、実際に顔を合わせる機会こそ、最大限に生かなければなりません。

ふだん、メールやチャットばかりで、ややギスギスした相互関係を、「生の対話」によって埋め合わせるのです。

 

いわゆる五感をつかった対話によって、コミュニケーションで起きていたい齟齬を埋め合わせてください。

 

できればひとりひとりと話し、様子をじっくり見て、必要なサポートを確認してほしいと思います。

少人数なら、そのまま仕事帰りに飲みに行っても良いでしょう。

 

繰り返しますが、「対面」は圧倒的1位のコミュニケーション手段です。

 

 

では、ここから2位以下。

正直申し上げて、2位以下はいずれにしても、程度の差こそあれコミュニケーションに「誤解」や「齟齬」を生みます。

したがって、これらは「僅差」となります。

 

 

2位「ビデオ通話」

 

表情が見られるだけ、まだマシ、といったレベルです。

しかし、リモワク時代の現実を考えると、これに頼るほかありません。

 

かぎられた画面(スクリーン)のなか、視覚と聴覚に頼るだけのコミュニケーションのため、五感を使って相手を理解することは難しいですが、

それでも相手のなんとなくの様子はわかります。

まだマシです。

 

ですから、こちら側も、「制限された画面」という空間の中で、相手に「誤解」を生まないような努力が必要です。

以前のコラムにも書いたように、画面のみのやり取りになると、「忖度」や「空気を読む」ことができないからです。

 

「わかりやすい表現」「わかりやすいリアクション」をすることが何より大切です。

もともと「こわもて」の上司だったり、「雑談」の苦手な上司にとっては、リモワク時代は相応の努力が求められます。

 

しかし最近、こんな話を耳にします。

 

「背景が映って、プライベートを詮索されたくないから、画面はオフにしている。。。」

「お化粧をしていないから、画面はオフにしている。。。」

 

「え?」正直、耳を疑いました。

 

もちろん上司側も、リモハラと言われない程度にプライベートへの配慮は大切です。

 

しかし、それを差し引いても、「あなたたち、今、勤務中でしょ?」ということなのです。

勤務中、つまりたまたま環境が自宅になっただけで、仕事をしていることには変わりがないわけです。

 

お化粧していないから、映りたくない?

では、リモワク前に、

「あのう。今日はお化粧していないので、会議に間に合いません。別室から音声通話にします」と会社で上司に言うのですか?

 

たとえば、オンライン会議をひとつとっても、「突然」始まることは少ないと思います。

あらかじめて予定されていることが、ほとんどです。

それなら、お化粧くらい間に合わせたらいかがでしょう?

プライベートを詮索されたくなければ、バーチャル背景を使ったらいかがでしょう?

 

勤務中にも拘わらず、会社よりも自己都合を優先させ、

しかもそれを飲まない上司に「モラハラ」だと烙印を押す。。。

 

社会人としてのモラル崩壊も、リモハラ時代には起きているようです。

 

上司がビデオ通話で顔を出している。

上司だって、髭をそったり、それなりの身なりで画面に映っている。

そして、部下のことを知りたがっている。

 

部下としては、それに応じることが、マナーではないでしょうか。

 

 

 

3位:電話

 

リモワクのための環境設備が整っていない、という方も多いでしょう。

 

会えない。ビデオ通話もできない。

となったら、仕方ありません。

 

非常に消極的な選択ですが、電話となるでしょう。

 

五感に頼ったコミュニケーションは、もはや電話では成り立ちません。

想像力や集中力を、フルに発動するしかないですね。

 

 

4位:チャット

5位:メール

 

正直申し上げて、コミュニケーション手段だとは思っていません。

 

もはや情報を通達するためのツールでしかありませんね。

相手が正確に理解できているかどうかの確認もできません

 

チャットがまだそれでもメールより上位なのは、

・形式ばったあいさつをしなくて良い

・タイムリーにやり取りできる

という2点によります。

 

こうなるとメールは、最後の手段です。

 

メールで送って良い内容は、「報告」と「連絡」のみです。

メールで、急な相談事などするのは、かなり身勝手な話かと思います。

 

相手は私のメールを読んで当然。

そして、相手は、私のメールに対して返信して当然。

 

要するに、このような潜在意識が働いているのではないかと思います。

まったく相手の事情を汲み取っていない、典型的な例ですね。

 

 

以上、リモワク時代のコミュニケーション手段ランキングでした。

 

 

私は組織開発の専門家ですが、

 

組織とは結局のところ、構成員ひとりとひとりの関係性から成り立ちます。

組織をどうこうしようと思ったら、まずは、自分と部下ひとりとの関係を見直すことから始めないといけません。

 

コミュニケーション手段の見直し、やってみませんか?

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

 

才があって
愚かな人はいるが、

 

分別があって
愚かな人は決していない。

2020/09/07

評価で凹んでいる人のケア

こんにちは。

 

台風10号の影響により被災された方々に、謹んでお見舞い申し上げます。

 

 

さて、今回は早々に本題に入りたいと思います。

 

まずは、質問です。

皆さんは、人から評価をされることは好きですか?

 

私は嫌いです。

嫌いですが、それと裏腹に、評価をありがたく受け取るようにしています。

 

今回は、そんなお話です。

 

当社は、組織風土を図るために、クライアント企業様でサーベイ(多面評価)を実施することがあります。

その組織について、「どれくらい人と人との人間関係が育まれているか」が、サーベイによってかなり明らかになります。

 

サーベイの結果を見たとき、大体の人は、

「わかってはいたが、これほどひどいとは」

「思っていたより、関係性が良好でよかった」

「自分が取り組むべき課題が見えてきた」

といった反応を見せることが多いですが、

 

なかには、このような反応をする人も少なくありません。

「こんな結果を見せられても、自分は変わるつもりはない」

「だいたい誰がサーベイに答えたか、想像がつく」

「自分は、周りの人に恵まれてこなかった。この結果はそんな環境のせいだ」

「自分はもうすぐ定年退職だ。今さら何を見せられても新たに始めるつもりはない」

といったものなど、など…

 

サーベイというのは、ある意味で残酷な一面を持っています。

これまでずっと隠れていた課題、

見て見ぬふりをして済んでいた課題、

などが、浮き彫りになってしまうこともあるからです。

 

じつは、私はクライアントにサーベイを提案するとき、いつも「この方法がぜったい正しい!」と確信して提案しているわけではありません。

実際は、サーベイを導入するまでに、その企業の風土や雰囲気をかなりじっくり理解するところから取り組みます。

 

なぜなら、私も会社員だった時代、何度も多面評価を受けましたが、一度たりとも気分の良い思いをしなかったからです。

良かれと思ってやってきたことが、否定された気分になったことも多々あります。

私だけでなく、世の中、みずから喜んで周りから評価を受けようとする人は、非常にレアだとすら思っています。

 

ですから、もし私が会社員時代にずっと良い評価を受け続けたのであれば、これほどクライアントに対してサーベイ実施を慎重にやっていないと思います。

 

しかし、周りから評価されることは、たしかに「嫌な気分がする」ことですが、

同時に、「取り組むべきことが明らかになる」ことは、

その嫌な気分を上回ってお釣りがくるほど、メリットがあります。

 

ではここから、周りから評価を受けてなかば自暴自棄になったり、必要以上に凹んだり傷ついている社員に対し、

リーダーである皆さまができることお伝えします。

 

まずは、この類の評価をするにあたって前提条件があります。

 

<評価をするときの前提条件>

評価はフォローアップが必須

 

言われなくても、わかっている方がほとんどだと思います。

ところが世の中には、サーベイをやったまま、結果だけ本人に突き付けて、おしまい。とする会社が、一定割合で存在します。

 

信じられないですが、本当の話です。

何のためのサーベイか。その結果をどう扱うのか。

この共有すらなされないまま、評価の結果だけ本人に突きつける。

 

評価というのは、される側、する側ともに、一定のストレスを感じます。

 

する側は、「この人にもっと良くなってほしい」と期待すると同時に「自分が答えたと本人にわかってしまったら、どうしよう」と慎重になる。

一方の、される側は、「痛いところをいちいち突かれるのは面白くない」と嫌がる。

 

こうした心理が働く現場のことをまずは理解する必要があります。

理解できれば、当然ですが評価の結果については、慎重にならざるを得ません。

 

つまり、評価の結果は、きちんとしたフォローが絶対に必要です。

・結果をどうとらえたら良いのか

・何を期待されているのか

・何に取り組むのか

・評価してくれた周りの人たちにはどう振る舞えば良いのか

こうしたことについて、きちんとフォローしてこそ、サーベイはある程度想定通りに機能します。

 

ここまでが前提条件です。

ではここから、先ほどのように、結果に対して前向きにとらえられず、

自暴自棄になったり、必要以上に凹んだり傷ついたりした人たちには、どう対応すれば良いのか、ポイントで解説します。

 

<評価で凹む人への対応策 3つのポイント>

1)本人がつらい心境であることに理解を示す

2)自分と向き合うための時間的猶予を与える

3)人格を変えるのでなく、スキルを身につけることをうながす

評価で凹むのは、なぜか女性よりも男性が多いです。

 

思うに、組織の「外」で結婚や出産など、さまざまなライフイベントや責任を経験する女性に比べ、

組織の「中」、つまり「人事」という基準をメインに評価を受けてきた男性というのは、それだけ想定外の刺激に対して耐性が低いのだと思います。

 

それだけ男性はナイーブにできているのでしょう。

「評価を受けた部下が無気力になって、困ってるんです」

という相談は、たいてい男性社員のことを言っています。

 

あくまで理屈ですが、数々のサーベイを浴びてきた私の本音を言えば、

 

みずからがやってきたことがこうして結果となって表れたのを、否定するなんて、滑稽すぎる。

 

と、いつも口から出そうになりますが、もちろん口には出しません。

あくまで理屈だからです。

 

例えば、毎晩好きなだけお酒を飲み、ドカ食いを続けてきた人が、ある日ふと思い立って体重計に乗る。

当たり前ですが、以前より体重は増えています。

その事実を目の当たりにしながら、「俺は悪くない。悪いのは体重計だ」と言いますか?

 

サーベイの泣き所というのは、確かにあり、それは

評価する側が一時的な感情的で評価する、という場合もあり、そういう意味では信ぴょう性は100%ではありません。

 

しかしながら、俯瞰した見方をすれば、

それすら自分の招いた結果、とも言えます。

 

そういう視点からもう一度考えると、

自分の立ち居振る舞いを指摘されて、無気力になるとか、自暴自棄になるとか…

 

臭い物に蓋をしてきたツケがきたのです。

自分と向き合うことから逃げないオトナであったほしいものです。

 

 

ところが現実は、そうはいっても傷ついている人に対して、それほどドラスティックな言い方はできません。

 

やはり人間ですから、「つらい思い」はしているわけです。

頭ごなしに、「そんな稚拙な態度をとるから、こんな結果しか出てこないだ」などとは言ってはいけません。

たしかに、結果を突きつけられるのは、つらいね

と本人の状況を理解し、まずはそれを表明してください。

まず何より、本人の気持ちが落ち着かないことには、次どうするかなどとは考えられません。

 

そして、結果を突きつけられたばかりの状態では、なかなか理性的な振る舞いはできません。

つい意地をはったり、悪態をついたり、しょげたりするわけです。

ですから、自分が出した「結果」と、よくよく向き合うための、時間的猶予を与えてほしいのです。

 

さらに、重要なこと。

それは、なぜその人が自暴自棄になったり、必要以上に凹んだりしているか、ということに目を向けましょう。

たいていの理由はこうです。

「私は、人格を否定された」と思うからです。

 

大切なのは、それをキッパリ否定してあげてほしい、ということです。

人格を否定されたら、ひとたまりもありません。

追い込まれ、まさに打つ手なしです。

 

周りからの評価というのは、あくまで「言動の調整」のためにあるものなのです。

つまり、「いかに行動を調整すればよいのか」「いかに言葉を調整すればよいのか」が問われているのです。

 

もっと具体的に伝えるならば、

「今まで身につけてこなかったスキルを身につける」ということまで落としてほしいのです。

スキルを身につけるのではあれば、自分の性格や人柄を変えるという、雲をつかむようなイメージではなくなります。

 

傾聴の仕方を身につける。

仕事のスケジュールの立て方を見直す。

読みやすいメール文章の書き方を身につける。

 

などなど。これらはみな、スキルです。

 

 

いかがでしょうか。

評価というのは、する側される側、双方がストレスを感じるものです。

 

しかし、ダイエットでいえば、「まずは体重計に乗る」時点を指しています。

体重計に乗ってこそ、今の自分は何キロ痩せないといけないのかが、具体的に見えるわけです。

 

まずは、事実を受け止めることについて、頭ごなしでなく、共感的に寄り添い、そっと自分を向き合わせるような寄り添い方をしてあげてほしいと思います。

 

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

 

あまり利口でない人たちは、

一般に自分のおよびえない事柄については、

何でもけなす。

 

2020/09/01

崩れてしまわないための2つのバランス

こんにちは。

 

いつの間にか9月を迎えました。

思えばこの半年間というのは、誰にとっても経験したことがない時間だったと思います。

 

ある人にとっては、「何もしなかった半年間」とも言えるでしょうし、

ある人にとっては、「動きまくった半年間」とも言えるでしょう。

その人の置かれた状況や環境、考え方によって異なるのだろうと思います。

 

いずれにしてもこうした特別な時期は、この半年間でおこなったことが、将来の「種」になることは間違いありません。

どんな「良い種」を撒いてきたかで、人生の質が変わると思っています。

 

 

さて今回は、非常に珍しいことですが、昨夜私が見た「夢」から得た洞察を、コラムにしようと思います。

 

その夢とは、ここ最近ずっと考え続けていた、クライアントから出された命題への「答え」でした。

人間、一定期間ひとつのことを考え続けると、夢が教えてくれる、という話は聞いたことがありますが、それが私にも起きました。

 

クライアントからの命題は詳しく述べられませんが、

未曾有の混乱の中、組織のリーダーたちの動きが、両極端に2分しているように見えます。

 

一極は、混乱しているからこそますます突き抜けようとする人。

もう一極は、混乱に飲み込まれて、右往左往する人。

 

前者は非常にレアで、後者は一般的、というのが私の肌感覚でです。

 

アプローチとしては、

前者については、「その勢いを止めないこと」がベターな方法。

一方で、圧倒的多数である後者についてのアプローチが、非常に難しいと思っています。

普通、身の回りを含む外部環境が激変すれば、当の本人もまず混乱するのは、ごく普通のことだからです。

 

今回は、この後者であるリーダーたちについての考察です。

 

環境が一変した今、リーダーの一部には、あまりの混乱とプレッシャーによって、自分の中のバランスを崩してしまう人たちがいます。

そして、こうした人たちが取る行動というのは、ある程度パターン化されているようにも思います。

 

自信をなくし、決断がブレる。

プレッシャーによって、部下に八つ当たりする。

貝のように、周りとのコミュニケーションを遮断する。

思考停止となり、ただ上層部のいいなりになる。

 

といった行動に出てしまうようです。

 

未曾有の事態において、人間であれば無理もないことだとも思います。

しかし、リーダーという立場は、時代がどうなろうとリーダーのままです。

時代がどうなろうと、その人のもつ影響力の大きさは変わっていません。

 

つまり、悪い方にブレるリーダーは、結果、現場を大きく振り回すことになります。

リーダーの混乱は、さらに大きな混乱を現場に招きます。

最初は「さざ波」程度だったものが、時間差で「津波」になっていくようなものです。

 

 

そして、こうした状況のリーダーたちに伝えたいことが、私が夢から得た答えらしきもの。それは、

 

 

「自重」と「積極性」を備え、バランスをとること。

 

 

自重(じちょう)とは、「みずからの言動に気を配ること」です。

それは、当たり前すぎる原則かもしれません。

 

しかし、敢えてリーダーに尋ねます。

 

本当に、自分から発するその言葉、表情、行動ひとつひとつを、吟味していますか?

 

 

私はこれまで数千人のリーダーとお会いしてきましたが、みずからの言動を完全に統制できているリーダーには、いまだかつて一人も会ったことがありません。

 

特に、「私はできている」と思っている人こそ、できていません。

 

例えば

自分の持っている答えや思い込みに気づかず、あらぬ方向に誘導してしまったり、

人が話しているときに、頷きながらもパソコンでメールをチェックしていたり、

言いたいことが出てきたときに、相手の話を中断させて押し切ってしまったり、

こうしたことを、「無意識」にやっていたりします。

 

しかも「無意識」なので、自分の知るところではありません。

これが厄介なのです。。。

 

私の言う「自重」とは、簡単に言えば、

組織の風土を健全なものにするための、「ハラスメント」対策です。

 

自重することの効果と意義は、組織を上に行けば行くほど重要なものとなります。

そして、それをモニタリングして、きちんとフィードバックしてくれるしくみが必要なのです。

 

 

そして、もう一つの答え。

「積極性」です。

 

先に述べた「自重」とは、対をなす動きです。

 

ここでの積極性とは、「コミュニケーションをとる」という意味です。

リーダーみずからが、積極的に現場のメンバーとコミュニケーションをとる、というこれもまた当たり前すぎる原則です。

 

しかし、やはりこれについても、「私はじゅうぶんにやっている」という勘違いをしているリーダーが多いのも事実です。

 

それは、部下に聞けばすぐにわかります。

 

だいたいあの人は、機嫌の良いときだけペラペラ話す。

そして、機嫌が悪いときは、誰も寄り付かない。

あいさつをしても、返事もしない。

 

こんなことを言われています。

しかも、これもまた「無意識」でやっているというのが、厄介なのです。。。

 

いまさら言われるまでもないとは思いますが、

リーダーは、機嫌が良かろうが悪かろうが、ニュートラルな表情でいることが必要です。

できることなら、いつも機嫌よい「フリ」をしていてほしいと思います。

 

機嫌が悪い上司のところに、悪い報告をしにいこうとは、誰も思いません。

機嫌が悪い上司のところに、ちょっとした相談をしにいこうとは、誰も思いません。

 

つまり機嫌が悪いリーダーというのは、みずから情報を得るチャンスを逃しているということになるのです。

そして、自分の表情が職場にどんな影響を与えているのか、知るすべはひとつです。

モニタリングとフィードバックのしくみです。

一日中、手鏡を持ち歩くわけにもいきません。

 

リーダーは、何があっても一定の表情でいるために、それだけの報酬を会社からもらっています。

悪いことがあったからといって機嫌を悪くするのは、幼稚園児でもできることです。

ましてやプロとは言えませんよね。

 

積極的に、みずからコミュニケーションをとるということは、

どんなときも「上司から声をかける」ということです。

 

 

 

いかがでしょうか?

 

今だからこそ、迷えるリーダーに必要な原則として「自重」と「積極性」を、夢から教えてもらいました。

もちろんこれは、同時に経営者ある私自身にも言えることです。

 

機嫌良くしている覚悟を持ちたいものです。

 

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

皆様にとって安寧の日が一日も早く訪れるのをお祈りいたします。

 

 

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

 

ほんとうの騙され方とは、

自分が他の誰かよりも一枚上手(うわて)だと

思いこむことである。

 

 

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