2020/05/01

会社を救った自閉症の青年の話

こんにちは。
リバース・フロウの清原です。

 

コロナ禍において、企業の変容が叫ばれていますが、
本日はひとつ、「個」に組織が歩み寄ることで成功を収めた例をご紹介します。

 

危機にあった、シリコンバレーの某ITベンチャーを、自閉症の青年が救いました。

 

なにがあったのでしょう。
この企業は、ハリウッドで撮影された公開前のフィルムの、最終工程の加工を請け負っています。
独自の技術によって、映像をよりリアルに近づけるための加工を施しているのですが、
ある部分の加工だけは、どうしてもミスが発生してしまうことに悩んでいました。

 

それは、普通に観ていればまず気づかないほどの、わずかなバグ。
最新の技術をもってしても「手作業よりわずかに改善された程度」にしか仕上がらないとのこと。
仕上がりまでにはたいへんな労力と時間を要していたそうです。

 

担当ディレクターは、ふと思い立ち、

一人のアルバイト青年に声をかけたのです。ディレクターは普段から彼の仕事をぶりをよく見ていたそうです。

「彼は類まれな集中力をもっている」ことを知っていました。

まだ20歳そこそこで、当時は簡単な入力作業だけを担当していたそうです。

 

そして、それには理由がありました。

この青年は、いわゆる「自閉症」でした。

 

彼のもつ独特のコミュニケーションスタイルに会社側が配慮し、あまり多くの人と関わらなくて良いよう単純作業を任せていたとのことです。

そして、「彼を単純な入力作業から、第一線の映像加工に異動してもらったことが、会社を大きく変えることになった」らしいのです。

 

青年は、あっという間に才能を開花させました。

誰も追随できないほどのレベルで、驚くべき集中力と正確さを発揮したのです。本人いわく「ランチを食べるのも惜しい」楽しい仕事とのこと。

結果、彼は、当時最新のAI技術をも凌ぐほどの正確性で、ひとつのバグも見逃すことなく、まさに「完璧な仕上がり」を実現させ続けたのです。

 

手戻りはなくなり、徐々にスケジュールが前倒しできるようになったことで、会社は大きなターニングポイントを迎えました。

ハリウッドからの信頼が、さらに厚くなったということです。まさに、自閉症の青年による大手柄です。

 

しかし、本題はこの続きにあります。

 

青年はやがて、あることでストレスを感じるようになっていました。

それは、「仕事が終わったから家に帰ります」というボスへの声かけができない、というのです。

声をかけるタイミングがわからず、誰かが声をかけてくれるまで、ひたすらスマホと向き合っているしかなかったのです。

 

そんな彼の様子に気づいたチームメイトからの報告を受け、ディレクターが打った、さらに次の一手。

 

それは、部署全員が使っていた共有チャットシステムをすぐに入れ替えたのです。

そして、青年に、「仕事が終わったら、このアイコンをクリックすれば、誰にも何も声をかけないで席を立ち、そのまま家に変えってOKだよ」と告げたのです。

青年のストレスの最大の原因は、こうしてなくなりました。

 

「彼を私たちのやり方に合わせさせるのでなく、彼のやり方に私たちが合わせたんです」とディレクター。

「その方がずっと合理的だと思ったし、彼のやる気を下げてしまうことを考えたら、費用なんて安いものだった」

 

企業の個人への歩み寄りは、結果、大きな利益を生んだ、という好例です。

 

 

もちろん、シリコンバレーだからここまでできたという見方もあるでしょうが、

なにもお金をかけましょうというお話をしているわけではありません。

 

身近な人がストレスなく、強みを発揮できるには何ができるのか。

シンプルに考えることで、実現したひとつの例です。

 

 

もしあのディレクターが、そばで働いている部下の仕事ぶりに関心がなかったら…

私はこのストーリーに触れ、そんなことを考えました。

 

リモートワーク化が進み、部下に寄せる関心は、さらに重要度が増しています。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

 

他人に対して抱く信頼の大部分は、

 

己のうちに抱く自身から生まれる。

 

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