2020/08/24

耳の痛い話をどうやって受け入れるか

こんにちは。

 

長雨と大雨のあとにやってきた、長期にわたる酷暑。

それもようやく、少し落ち着きつつありますね。

 

2020年というのは、ひとつの異様な経験を世界中の人が共有するという、ある意味たいへんレアな時期なのではないでしょうか。

 

そして、これほど想定外ばかりが短期間に起きると、

もちろんストレスにもさらされますが、

見方を変えると、こうも言えるのではないでしょうか。

 

私たちは人類史上最も「頭が柔らかくなっている」状態なのではないか、と。

 

パンデミックによってもたらされた想定外だらけの日常によって、

私たちは、「生命力」と「柔軟性」を鍛えられているはずです。

 

こうした特別な時期だからこそ、実は私たちは、ひとまわりタフになったのではないでしょうか。

 

 

これは、私の専門分野である「行動変容」の観点から見ると、こう言えます。

 

半年以上にわたって、

強烈な「フィードバック」を浴び続けた結果、

私たちは、しなやかでタフになった。

 

 

では、フィードバックを浴びるとはどういうことか。

 

フィードバックとは、みずからが取った行動の因果関係を知ることです。

つまり、

自分の取った行動がもたらした「結果」を、事実として受け取るということです。

また同じように、他人には他人の行動の結果を、事実として伝えるということでもあります。

 

世の中に起きていること、身の回りで起きていることは、すべてが何かしらの結果です。

言い方を変えると、それらの結果は、自分たちへの「フィードバック」とも言えます。

 

「パンデミックを起こしたのは私じゃない」

そう思うかもしれません。

 

しかし、少し専門的な見方から結論を言えば、

私たち一人一人は、小さいながらでも間接的に、パンデミックに加担していると言えます。

 

世界をひとつの「システム」と見たとき、極めて微小で複雑なしくみを経て、因果応報は起きているのです。

システムのいち要因である私たちひとりひとりの存在は、良いことであっても悪いことであっても、「まったく無関係」であるとは言い難いのです。

 

有名な”バタフライエフェクト”という言葉が、それを説明しています。

※以下、wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E5%8A%B9%E6%9E%9C

 

 

では、もっと身近な例でいえば、

 

あの上司は、いつも自分ばかりにつらく当たってくる。とか。

あの部下は、まったく自分の言うことを聞かない。とか。

いつも自分ばかりが損な役回りを背負わされる。とか。

 

良くある話ですが、これらは見方を変えると、

自分に戻された因果応報の、ひとつの結果といえます。

 

この結果に対して、「私は無関係」「私はまったく悪くない」とは、言い難いのです。

 

だれしも、自分に起きるこうしたフィードバックについては、なかったことにしたり、耳をふさいだり、無視したりしがちです。

当然ですが、自分に起きる「悪いこと」は、受け入れたくないのが本能です。

 

そのくせ、私たちは人を裁いてしまいがちです。

つまり、一般的に私たちは、人にフィードバックをするのは平気だけど、人からフィードバックをされることは、苦手なのです。

 

 

しかし、フィードバックの利点は、見過ごせないほど大きいものがあります。

 

それは、

自分の思い込みと事実を比較し、そのギャップを知ることができる

という一点につきます。

 

自分が今よりももっと良くなるためには、まずは事実を受け入れることが何より必要です。

 

 

例えば、減量をしようと決意する人は、たいてい

 

体重計をみてショックを受ける(フィードバックを受ける)

鏡を見てショックを受ける(フィードバックを受ける)

やけに息が切れる(フィードバックを受ける)

靴紐を結ぶときにお腹がつかえて息苦しい(フィードバックを受ける)

 

などといったフィードバックを受けて、決意に至ります。

体重計に向かって、「私がそんなに太ってるはずないじゃないか!」と叫ぶ人はいませんよね。

 

これがつまり、事実を受け入れるということです。

 

事実を受け入れるところから、行動は改善されていきます。

つまり、行動変容の第一歩は、フィードバックをニュートラルに受け入れることから始まるのです。

 

組織にいると、上位にいくほどフィードバックをもらう機会は減っていくものです。

だれしも上司に対してネガティブに受け取られるようなことは、言いたくないのが本音です。

 

つまり、それだけエグゼクティブは、間違えてもだれからも指摘されなくなっていくのです。

組織運営の難しさは、まさにここにあります。

 

ですから、私は常々クライアントに伝えています。

 

「フィードバックは、もらえるだけもらってください」

 

と。

 

そして、フィードバックというのは、受け取り方があります。

 

それは、

 

「指摘してくれて、ありがとう」

 

と感謝することです。

 

そのおかげで、将来の事故につながる芽を摘むことができたのです。

そのおかげで、ひとつ学びを深めることができたのです。

 

フィードバックは、もらえるうちが華です。

だれも指摘してくれなくなったら、もう間違えることができません。

 

誰も指摘してくれなければ、自分はこれで正しい、という信念を強くする一方なのです。

つまり、「頭が固くなっていく」のです。

 

 

冒頭に述べたように、

このパンデミックは、想定外だらけの日常をもたらしました。

毎日、激しいフィードバックを浴びせてきた、ということです。

 

その分、私たちはきっと、たくましくなり、柔軟性を向上させたことだと思います。

つまり、「タフでしなやかになった」と言えると思うのです。

 

フィードバックを受けられなくなったとき、私たちは成長を止めます。

 

日々もたらされる指摘や事実をフィードバックとして、謙虚に受け止め続けましょう。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

皆様の安寧を心からお祈りしています。

 

 

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)


あまり利口でない人たちは、

一般に自分のおよび得ない事柄については

何でもけなす

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