なぜ思考は行き詰るのか?

こんにちは。
梅雨明けしたとたんに、連日の雨…
体調にはくれぐれも気をつけて過ごしましょう。

今回は、いよいよ近日開講する『ミライ思考Lab.』に向けて、それにいたった背景を掘り下げてみようと思います。
※『ミライ思考Lab.』は8月開講予定の、当社主催勉強会です。詳しくは後述

■まず「問い」に向き合う
ここに、この2つの「問い」があります。
あなたなら、どうやって答えを出しますか?

問い①「顧客満足度を、今よりも30%引き上げるにはどうしたら良い?」
問い②「顧客への提供価値を、今よりも30%向上させるにはどうしたら良い?」

よく似ているような2つの問いですが、「答えの出し方」が本質的に違うということが、おわかりでしょうか?

問い①には、それを解くための「公式」がすでにありますね。
それに対し②の問いはいかがでしょうか?
非常にあいまいな部分が多く、正解の糸口をつかむのが難しいですね。
提供価値という定義も、30%という基準も、わかるようでわからない...公式らしきものは、存在しません。

このように、昨今の私たちを取り巻く環境は、過去の「公式」で簡単に答えが出せない問題がたくさん発生しています。

仕事のケースで象徴的なのが、例えば
会社から指示される
「仕事のやり方を変えろ」
「もっと自分の価値を出せ」
「もっとクリエイティブな取り組みをやれ」
などといったものです。
わかるようでわからない、誰かが解いたようで解けていない「あいまいな問い」です。

そしてこの種の問いに、「過去」から正解を探そうとしても、私たちの思考は必然的に行き詰ってしまいます。

■新たな答えを生む『創造の思考プロセス』
こういった過去の常識やロジカル思考で解決するのが難しい問題は、「適応課題」と呼ばれています。
それを解くには、そもそも「異なる解き方」が必要になります。

では、どのように「解」を導いていけば良いのでしょうか?
「解」を導くとは、言い換えれば「新たに価値を生み出していく」ということであり、そのための『思考プロセス』というものが存在します。

この『思考プロセス』を理解するうえで最も大切なことは、「答えはひとつではない」という前提に立つことです。
この前提こそが、「ひとつの正解を求める」ロジカル思考と決定的に違うのです。

この『思考プロセス』は、
新しい価値を創り出すための思考プロセス=『創造の思考プロセス』であり、
シンプルに言うと

1.「観察する」

2.「問いを作る」

3.「視点を多様化させる」

4.「編集する」

の4段階で表すことができます。
少しだけ、解説をします。

「観察する」とは、「なぜ?」を意識して当たり前を見つめ直すことです。
忙しくて見過ごしていた、日々の「なぜ?」や違和感に再注目します。
観察力を磨かれ、日常から、掘り下げるべき素材を収穫する、ということです。

「問いを作る」とは、「洗練された、新しい「問い」を作ることです。
日常の「なぜ」から掘り下げて問い直すと、そこには「気づきなおし」が生まれます。

「視点を多様化させる」とは、複数の視点で問いを見つめるということです。
「答えはひとつではない」前提に立ち、ひとつの事象に対して複数のナラティヴを掘り起こします。
こうして視覚化されたナラティヴは、「視点の共有」を通して当事者の視点を多角化させてくれます。

「編集する」とは、新しい仮説を掘り起こすことです。
無秩序に散らばったナラティヴから、新しい秩序を見出すのです。
まるで、星空から星座を見出すように。
そのためには、デザインの観点、表現力が必要です。

■”思考実験”の場を開催
この創造の思考プロセスを体験、学べる場が、当社主催の『ミライ思考Lab.』です。

概要案内ですが、よろしければYouTubeにてご覧ください↓

※詳しい受講案内は別途、お知らせいたします。

「正解のない課題」に向き合うため、これまで私が培ってきた思考・技術をベースに、「より良い未来を創造するための思考力」を身につける場として、『ミライ思考Lab.』を立ち上げました。

『ミライ思考Lab.』とは、「洗練された問いにより、問題を解きほぐし、新しい価値を見出しながら自身と周囲をより良き行動へと導く」ための思考プロセスを、実験しながら学べる場です。

私たちにとってより良い未来を創るため、この「思考実験」の場でともに体験し、学び合えることを願っています。

人間の幸不幸は運によるところも大きいが、
その人の気質によるところも、これに劣らず大きい。

ラ・ロシュフコー

※note きよはらつよし(清原豪士)より転載

●『ミライ思考Lab.』について詳しくはこちら

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