リベラルアーツが武器になる理由。人生のRPGでサバイブしたいなら…

こんにちは。
今回は、敢えて「教養」の必要性について、触れていきたいと思います。

というのも最近、世間の在り方というのが、教養のない人にとってどんどん厳しくなっていくのを実感しています。

この4月、私は新就職者に向けた講演で、「教養というのは、あなたが世間に騙されないための武器になるんだよ」と話しました。
このコラムでは、その理由を少し詳しくお話したいと思います。

かくいう私が、「じゃあ教養あるの?」と問われれば、自信をもってYESと言えるわけではありません。
ただ、この年で大学に入学したり、週末は各方面のセミナーに参加したり、なるべくそうあるような努力はしているつもりです。

■そもそもリベラルアーツって何だ?
教養、いわゆる「リベラルアーツ」の必要性が再認識されて、かれこれ10年ほど経つでしょうか?
世間ではリベラルアーツを身につけるためのさまざまな学習機会を目にしますね。

近年で、もっともわかりやすくその必要性を私たちを納得させてくれたのは、著作家でコンサルタントの山口周さんではないでしょうか?

『自由になるための技術 リベラルアーツ』https://amzn.asia/d/gfWNwcw
がたいへん有名ですね。

リベラルアーツ。
これが私たちビジネスマンのみならず、この現代社会に身を置くどんな人にとっても、足元を揺るがしかねないほどのポテンシャルを秘めています。

広義には「人間の自由な思考と行動を支える知識・教養」を意味します。
歴史から哲学、文学から自然科学、そして社会科学や芸術まで、多様な学問領域にわたります。
が、このあたかも「知識のビュッフェ」が、私たちの思考力や表現力、判断力、創造力といった”脳力”を強化してくれるのです。

まさに、「判断を誤らないための武器」となってくれるのです。

■投資すべきはリベラルアーツ
マーケティングの知識、財務の知識、経営戦略の知識、交渉スキル、プレゼンテーションスキル…などなどビジネスに「役に立つ」と言われる知識・スキルは、文字通り無数にあるでしょう。

しかし、注意しましょう。
「仕事ですぐに役立つ知識は、そのときだけ役立って終わりかもしれない」からです。

すぐに役立つものというのは、おおむね「今起きている問題だけに対処する」ために存在しがちです。
ただもちろん、そういった知識やスキルは、ビジネスで生きていくためには必須だということもわかっています。
とにかくビジネスの現場というのが「今すぐ答えを出せ」というプレッシャーが多いのも、事実だからです。

しかし、瞬発力だけを鍛えるだけで、本当に良いのでしょうか?

時代というのは冷酷なほど、「人のことなんてどうでも良い」と言わんばかりに、変化が激しく、そして次々に求める価値を変えてきます。

■リベラルアーツがない人は、かなり厳しい状況に
こうして、瞬発力ばかりを鍛えた人たちは、やがてやってくる次の時代の波に、取り残される恐れもあります。
時代の波、と表現しましたが、リベラルアーツというのは、まさにその大波を乗りこなす「サーフボード」のようなものだと思うのです。

つまり、瞬発力も必要ですが、遠い視野をもって、持久力によって自分をコントロールする力も必要、というこです。

リベラルアーツが足りない人(要は、教養のない人)というのは、「視野の狭い人」を言うのではないでしょうか?
画一的に、一つの方向からしか物事を見ることができないために、変化に対応できない、といったあやうい特徴があります。

また、一人だけ場違い、または表面的な発言を連発して、周りをしらけさせてしまうようなタイプ、という人もいるでしょう。

うつろいゆく時代で、いつもバタバタと、そのときそのときの流行りスキルを身につけることに苦戦し続けなければならないため、いつも余裕がないようにも見えます。

問題を一つの視点からしか見られず、同じような解答しか出てこないのでは、これからの時代、相当にキツいのではないでしょうか…
新たな市場の動き、進化し続ける技術、人々の意識の変化。これらをうまくキャッチし、航路を切り開くには、リベラルアーツによって得られる広い視野と柔軟な思考が不可欠なのではないかと、思うわけです。

■どうやって身につける?
広い視野が必要なのはわかってる、と言われそうです。

でも、忙しくて…ということでしょうか。でも…
どんな人だって、日常がまったく同じパターンで過ぎていくわけではありませんよね?

私は、リベラルアーツを身につけるには、
自分以外の誰かによってコントロールされている時間を減らすこと
から始めるべきだと思います。

つまり、自分がきちんと自分の時間をコントロールする。
「自分の人生の一部を取り戻す」くらいの意識を、日常に埋め込んでいく、
ということです。

では、何を日常に埋め込んでいくのか?

例えば、さまざまな方面で、リベラルアーツの手始めは、「多読」をすることだと勧められています。
さまざまなジャンルの本を読むことで、自然と視野が広がる、というわけです。

次に進められているのが、「終身学習のスタンス」を人生の信念に加えることです。今どきで言う「リスキリング」ですかね。
勉強が嫌い、という人は少なくないと思います。
たしかに、日本の学校教育を受けたことで、多くの人がそうなってしまってもおかしくはないと思います。

しかし私は、
「大人が学ぶことを辞めたら、あとは加速度的に朽ちるのみ」だと、本気で思っています。
現代は、「老害」という言葉が流行っています。この言葉自体、非常にセンスが悪いと思いますが、これは言い得て妙だな、とも思います。

考えてみれば、年を取ったミドル、シニアが、自分の経験だけにしがみついて、周りに起きている変化を見ようともしないで、的外れなことばかり言っていたら、やはりそれは、害と言われてもしかたないでしょう…

さらに、旅行、異文化との交流、そして、社会貢献の一環としてのボランティア活動も有効だと言われています。

■リベラルアーツをたとえて言うなら
使い方は簡単だけど、1種類の敵しか倒せない武器
ではなく、
「加工が必要だけど、多様な種類の敵を倒せる、マルチな武器」

なのではないでしょうか。

例えば、RPGをしていて、使い方はムズイけど、なんだかんだ最後まで手元に残った武器。それが、リベラルアーツだと思うのです。

ぜひあらためて、心に刻み込んでみたいです。
新しいスキルを学ぶことは、新しい扉を開く鍵となる、ということを。

さあ、リベラルアーツを手に、この時代の荒波を軽やかに乗り切りましょう。
私たちのスーパーパワー、それがリベラルアーツです。

当社では、大人のためのリベラルアーツを学ぶ機会を、例えば
・異業種トークセッション『eトーク』
・アート体験旅行『アートキャンプ』

といったイベントで実施しています。

それぞれが「越境」をテーマに、「予定不調和」を楽しむ場づくりをしています。
お気軽にご参加ください。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※トップ画像はAIに描かせた「読書をするテディベア」です。

<今週の箴言>
あまり利口でない人たちは、
一般に自分のおよび得ない事柄については
なんでもけなす。

ラ・ロシュフコー

※note きよはらつよし(清原豪士)より転載

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