こんにちは。
台風11号で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
猛暑だった今夏も、それが終わりかける頃になってみると、不思議とあの暑さが恋しくなったりします。
体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください。
今回は、私の専門分野でもある「行動変容」について、ムリなく習慣化っせるためのTipsをお伝えします。
■うまくいかないダイエットとは
行動変容は、ダイエットになぞらえて考えるとわかりやすいです。
ダイエットの成功は、「やせた瞬間」にはありません。
本当の成功は、「やせた状態が維持できること」です。
よくあるリバウンドは、ハッキリ言うと、ダイエットに失敗している例です。
「やせる」ことだけを目的にしたダイエットというのは、このパターンにハマりやすいですね。
例えば、「この夏までにやせたい!」と春から3か月がんばったとしても、秋を待たず高確率でリバウンドがきます。
これは、このダイエットが表面的な行動変容だったために、「本質的な変容ができていなかった」ということです。
大切なのは「やせた状態を何年間も維持する」ことを目標にする、ということです。
この目標を掲げると、まず思うのは、
「時間をかけてじっくり取り組まないといけない」
「ムリをするダイエットはできない」
といったことでしょう。
じつは、本質的な変容を起こす行動変容というのが、この理屈なのです。
■まずは「なぜ行動変容に取り組むのか?」
ダイエットなら、その理由は「やせてカッコよくなりたい」「やせてお気に入りだった服を着たい」というものが一般的でしょう。
行動変容も、それくらいシンプルな理由があれば良いです。
シンプルであることが大切なのは、「目的が自分のものになっている」からです。
行動変容を始める人によくあるのが、
「会社から改善しろと言われたから」という理由を述べる人がいます。
自分がやりたいのではなく、必要に迫られてやる。というわけです。
普通に考えて、人から強要された行動が、永く続くでしょうか?
おおむねこのパターンは、「そのときだけやっているフリをして、やり過ごす」ことになり、取り組み期間が終わったとたんに、元の自分に戻るだけです。
いや、元の自分よりもさらに悪質な自分になることさえあります。
なぜなら、取り組み期間中は「人から強制されてやってきた」というストレスを抱えたままになるので、それが解放されたとたん、いっきにエゴが噴出するというわけです。
ですから、行動変容には「自分なりの理由」が必要なのです。
■いくつかある理由を結び付けるデザイン力
ダイエットをするには「自分なりの理由」があれば十分です。
しかし、仕事でからむ行動変容には、それとは別に「組織なりの理由が」が存在ます。
ダイエットとの違いは、この1点です。
つまり、組織でリーダーに求められる行動変容には
「自分なりの理由」と
「組織なりの理由」の2つが存在する、ということです。
それが、「永続的な行動変容」につながらないといけないわけです。
組織なりの理由、というのは例えば、
「この人を次の部長にしたいけど、今のままではうまくいかないだろう。だから、この人の●●という部分を直してほしい」
といったものだったりします。
この部分だけを重要視して行動変容を始めることが、つまり
「リバウンドが来るダイエット」ということになります。
大儀という、ひとつの理由でしか取り組めない人は、「やらされ感」でやっているだけだからです。
そこに必要なのは、問いです。
「なぜあなたは取り組みたいの?」
「変容が、そもそも必要だと思ってる?」
という、「自分なりの理由」を見つけさせるための問いです。
そこを表面的な答えでなく、自分の奥底から出てくる言葉が見つかるまで突き詰める必要があるのです。
それができれば、つまりはダイエットの成功の本質である
・ムリなく取り組めて
・永く維持できる
ということが実現できます。
ありきたりな言葉で言うと、「自分ごと化」させる、ということですね。
それにしても、「大儀」と「個人的理由」。
この二つが矛盾することはないのでしょうか?
そこにこそ、デザインの力が活かされます。
大儀というのは、おおむね会社からその人にかけられている期待です。
そしてこの期待というのは、だいたいの場合、モヤっとしています。
きれいに整理された具体的な行動レベルの期待に、なっていないことがほとんどです。
そうだからこそ、モヤっとした状態の「大儀」に、自分なりストーリーを当てはめることができやすいのです。
モヤっとしているからこそ、そこにみずからの未来を投影し、どの部分で本当の自分の力が発揮できるのかを、探る余地があるのです。
「会社にとってもハッピー。自分の将来にとってハッピー」
という、行動変容の理由を、探すことができます。
行動変容のテーマとは、こうした「大儀」と「個人のストーリー」を結び付けるデザインとも言えるのではないでしょうか?
前回コラムでも触れましたが、
これからの支援者にとって必要なのは、
想いをつなげる力(編集力:デザイン)です。
想いを引き出すだけでは、支援者として役に立ちません。
各々の想いをつなげ、関連づけ、納得性の高いストーリーに仕立てていくことが必要です。
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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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<今週の箴言> 幸福は物事の味にあって、物事そのものにあるのではない。
ラ・ロシュフコー
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